第1回 福岡女子大学                               留学生との共同生活から日本語教育へ 


 

 福岡女子大学は、1923年に日本で最初の公立女子専門学校として設立され、2023年に創立100周年を迎えました。大学の基本理念は「次代の女性リーダーを育成」。2011年の学部改組以降は、国際化にも力を入れ、学部1年生は国際学友寮で留学生とともに生活する全寮制のユニークな教育を行っています。この共同生活の経験から、日本語教育に興味をもつ学生も多くいるようです。


 日本語教員養成課程の歴史は浅く、2014年にプログラムとして開設したばかりです。九州・沖縄には、長く日本語教師養成を行って来た大学が多数ありますので、それに比べるとまだまだですが、毎年多くの学生が履修しています。


 3年次に開講している「日本語教育実習」では、本学の交流協定校であるタイのマヒドン大学で2週間の実習を行っています。ゼロ初級の学習者を対象にした日本語クラスで、オリジナルの教材を使っています。前年度の反省を引き継ぎ、内容の見直しを行いながら、徐々に良い教材になっていっています。大学院生と学部生の共同授業でもあり、大学院生が学部生をサポートしながら、楽しく実習を行っています。


(文:福岡女子大学国際文理学部 橋本直幸)